SUBARU

SUBARU BRZ GT300マシン大解剖 その4

-BRZの速さを際立たせる重要なパーツ-

今週末、いよいよSUPER GT 第7戦 SUGOが開催されます。SUBARU BRZが得意とするサーキット、SUBARUチームの奮闘に期待大です!

マシンの事を知れば、SUPER GTがもっと愉しくなる!という事で始まったSUBARU BRZ GT300マシン大解剖!

第2回は「エアロパーツ」、第3回では「サスペンション」と”マシンに流れる空気を制する”事が重要とお伝えしてきました。今回はこれらの性能を受け止める「タイヤ」を中心に今回はお伝えしていきます。今回は、タイヤの規定(ルール)などについてはあまり触れませんのでご了承くださいd(^-^)!!

レース用のタイヤ(ドライタイヤ)は一般のタイヤと異なり、走行時の表面温度が100度(‼︎)近くになり、タイヤを溶かしながらグリップを生み出しています。溶けるといっても表面が「ベタベタ」して路面に引っ付いている感じ。

マシンが走行する事で生まれる「ダウンフォース(押さえつける力)」とタイヤのグリップによって、高い速度でのコーナリングを実現しています。

タイヤメーカーはレース用のタイヤを最適な温度=最もグリップする状態になるよう「路面温度」を基準にタイヤを開発します。またその温度域を狭くする*事によって、高いパフォーマンスを引き出しています。

条件が揃えば有効なタイヤも、例えば暑い時期に用意したタイヤが、レース当日に気温が低くなってしまうとタイヤが温まらずグリップしなかったり、反対に気温が低い時期のタイヤは気温が高くなり過ぎると、タイヤの温度が上がり過ぎてしまい、ボロボロになりグリップしなくなる。ということも起こってしまうのです…(-_-;)

つまり、重要となるのが「温度管理」。走行中のタイヤを最適な温度にするためにチームは様々な事を行なっています。

まず、タイヤの温度管理には空気圧(内圧)を揃えることがとっても大切。これはタイヤの「張り」具合で温まり方に違いが大きく出てしまうから。SUPER GTではタイヤをウォーマーなどで予め温めておく事を禁じているので、個々のタイヤに温度の差が出ないようにしています。

サーキットのピット裏、パドックエリアでタイヤが並んでいる光景を度々目にしますが、これは使用するタイヤを同じコンディションに保つ為。寒い時期は天日干しのように広げて日差しで温めたりする場合もあります。

またSUPER GTは複数のタイヤメーカーが参入し、熾烈なタイヤ開発競争が行われる珍しいカテゴリー。各サーキットの特徴・想定される天候に合わせタイヤを開発していますが、レースで使用出来るタイヤの本数は限定されます。タイヤには全てマーキングが施されるので、後からタイヤの仕様を変更することは出来ません。

要はオリジナルで作ったタイヤがレースで有効かどうかは、実際に走ってみないと分からないのです。

そのため、走行直後のタイヤの温度・状態を細かくチェックします。さらにドライバーのフィーリングを確認し、マシンのセッティングを調整していきます。

つまり予めサーキットに合わせたセッティングをレース当日のコンディションに合わせ込む作業がここで行われています。サスペンションのセッテイングや、スポイラーの調整などを行う事でタイヤが最適な温度=一番グリップする状態になる様にしています。この作業を短時間で行っている所がエンジニア達のスゴい所!

ちなみに、予選で使うタイヤにはさらに「A、B」とマーキングされ、それぞれをQ1、Q2で使用し、このタイヤのいずれかを抽選によって決勝レースのスタート時に使用する事になります。という事は、予選から決勝レースを見据えたタイヤ選択をしています。

続いてブレーキ。システムをマジマジと見てみると、ブレーキのディスクが分割構造になっています。走行中、ブレーキディスクが真っ赤になるほど強力なブレーキを繰り返すレーシングマシン。一体構造だと熱で歪みが発生してしまい、本来の性能が発揮出来なくなってしまうので、このような構造(フローティングタイプ)を採用しています。

そしてブレーキパッドがとっても厚い!市販車の倍近くある厚さにびっくり!これはブレーキングで発生する熱によって、ブレーキが効きずらくなる現象(フェード現象)を防ぐ為。また、BRZの場合ブレーキディスクにスリット(溝)が入っていますが、これはブレーキングによって生まれるダストや熱などでパッド表面の変質した部分を取り除く効果があり、フィーリングを安定させる為のもの。

また、市販車の多くがブレーキの踏力を軽減するブレーキ倍力装置「マスターバック」が搭載されているのに対し、BRZは無い仕様になっています。これはダイレクト(繊細)なフィーリングでブレーキを操作したいから。それと引き換えに、ペダルを踏む力は数10キロとかなりのものになります。

先日、機会があってマシンに乗車させていただいたのですが、BRZのコクピットは市販のボディをベースにフロア(床面)を加工しているので想像以上に狭く、座面とペダルの高さがほぼフラット。地面に体育座りして足を伸ばした感じといった所でしょうか。この状態でペダルを踏み込むのは一般車と異なり、脚の重さが使えないのでかなりの脚力が必要になります(@_@;)!!

この状態の中、的確な操作を行なう事が出来るドライバー井口選手・山内選手の卓越した技術で生粋のコーナリングマシンBRZを一段と速く走らせています。

どんどん深くなっているこの企画(⁈)今回はこれにて終了いたします!

明日から始まる第7戦SUGO、SUBARU BRZのパフォーマンスが存分に観れる戦い。みなさまの熱い応援をどうぞよろしくお願いいたします!

 

SUBARU BRZ GT300マシン大解剖!過去の特集はこちら

★その1 BRZ GTマシンの特徴とエンジンについて

★その2 BRZ GTマシンの冷却対策と空力性能について

★その3 BRZ GTマシンのサスペンションについて

 

※今回のテーマ「タイヤ、ブレーキ」についての内容は、分かり易く説明する為、一部内容を省略しています。予めご了承くださいませ。

*例えば路面温度が25度〜35度・35度〜45度・45度以上とタイヤメーカーが各温度域に合わせて用意しているだけでなく、チームにより細かいオーダーをしているケースも多い。

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●掲載の内容は、予告なく変更/終了する場合がございます。

掲載日:2019年9月20日