SUBARU

SUBARU BRZ GT300マシン大解剖 その2

-GTマシンのスゴさは”冷やすコト”と”空気を味方にするコト”-

SUBARU BRZ GT300マシン大解剖!今回は高いパフォーマンスを発揮するレーシングマシンには必要となってくる「冷やすコト(冷却)」と「空気を味方にするコト(空力)」についてお伝えします。

では早速最初のテーマ「冷やすコト」。市販車を遥かに超える出力を絞り出すBRZ GTマシンで重要となってくるのが「冷却」。特にエンジンから発生する熱量は半端じゃなく、様々な工夫がされております。

先ずはエンジンの冷却水を冷やすラジエター。市販車の倍以上の速さで走行するGTマシンは、マシンに当たる風の力を上手く使ってラジエターを冷やします。大きく異なるのは取付け方で、かなり”前傾”させて装着しています。これはマシン正面から入った空気をしっかりラジエターに通すためにエンジンルームに溜まっている”空気を引き抜く”ようにレイアウトしているから。

その流れを生み出すのが、このボンネット。大きな「ダクト」によってエンジンルーム内の空気を一気に抜くのですが、さらに効率を高める為にダクトの後端に”突起”を付けています。一見、空気抵抗を感じてしまうこの突起。このようなパーツが実はGTマシンにはたくさん付いているのですが、この突起によって空気の渦を生み出しています。

この「空気の渦」、どんな事を行っているかというと「周囲の空気を巻き込む」働きをします。イメージは「台風」。台風が日本に来る時、周囲の雲を巻き込んでいく様子を天気予報などでご覧になった事があるかと思います。このように巻き込む力などによって発生した引きつける力を「負圧」といいますが、この力はとっても強く、この力を利用してエンジン内の空気を一気に引っ張り出す働きをしています。

ラジエターだけでなく、BRZのエンジンをしっかり冷やす為に「水」を直接掛ける方法も採用しています。それが「ウォーターインジェクション」。簡単にいうとエンジン内に水を直接吹き付けて冷ます方式。エンジンの熱で水が蒸発する気化熱を利用して冷ます方法です。ちなみに、この技術はエンジンの出力アップや燃費向上が図れるものとして、一部の市販車にも採用されてたりしますd(^o^)!!

ウォーターインジェクションを知ったきっかけは、画像右側の車両後端にあったこのパーツ。2つ目の給油口なのかなぁ?と思って伺って見たら全く違ってました…笑

説明を受けた後、ピットを見まわすと、確かに2つのノズルを発見しました!さらにレース中ピットインの時の様子を見てみると、確かに給水しています。みなさんお気づきでしたか?

もちろんトランスミッションなど熱を持つ部分は他にもあり、それぞれに冷却対策を施しています。徹底的にマシンを冷やして、最大限のパフォーマンスを引き出す。レースマシンならではの拘りを観る事が出来ました。

続いて「空気を味方にするコト」、「空力」です。先述の冷却でも触れていますが、空気の力を上手く使う事で、BRZの速さが生まれています。

今年のBRZ GTマシンの特徴は、フロントフェンダー前方の膨らみ。素人目にはこの膨らみが何をしているのかさっぱり分からなかったのですが、渋谷総監督からエアロパーツの役割についてご説明いただきました。

なんとこの膨らみがあることで、リヤスポイラーにあたる空気をコントロールしつつ、車両外側に周り込んだ空気は車体下面の空気を引き出す効果を発揮させてるとの事!この回り込む空気は渦状になり「負圧」が発生。つまり周囲の空気を引き抜く力がとってもあります。

フロント周りには「カナード」、「スプリッター」と呼ばれる、いかにも車体を押さえつけそうな形のパーツがありますが、これもフロントフェンダーに回り込む空気を車両後方に流し込む効果があり、結果として車体下面の空気を強力に引き出しています。

この「車体下面の空気を引き抜く」これがレーシングマシンのキモともいえる部分で、俗にいう「ダウンフォース」は殆どこの部分から発生しています。

このダウンフォースをイメージしていただくには、ツルツルの床やガラス面などにプラスチックのカードなど落としてしまうと、まるで”くっついて”いるかのようになって取りにくくなったりしませんか?

これは互いの隙間が少ないほど、互いを引きつける力が強くなるという事なのですが、レーシングマシンの場合、車体と地面の隙間を小さくする事で、そこに入り込む空気の流れを早くして=負圧を高め、地面に吸い付く力を作り出しています。

ここでポイント。地面との隙間が少ないほどダウンフォースは強力になりますが、レギュレーション上、最低地上高(地面からマシン底面までの高さ)は定められています。そのため、いかに車体下面の空気を引き抜くか?が重要になってくる為、車両の前側だけでなく後側についている「ディフューザー」と呼ばれるフィン形状のパーツなど空気を整流する事で、車体下面の空気をより引き抜きやすいようにしています。

こういった観点でマシンを見てみると、とっても理解が深まってきます。さらにここで得た経験がSUBARUのクルマやパーツなどにもたくさん生かされています。「なんでこんな形(構造)しているのかなぁ?」…それは理由があるんですょ(^_-)!

そう思うとBRZ GTマシンやご自身の愛車も見方が変わってきませんか?

話せばまだまだ出てくるほど、奥が深い「冷却と空力」の話ですが、今回はここまで!次回はサスペンションと車内についてご紹介します。お愉しみに!

 

※今回のテーマ、冷却と空力について、このコンテンツでは簡単に説明する為、内容を一部省略しております。ご了承くださいませ。

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掲載日:2019年9月6日